頭痛が痛い

怪文を綴る腐女子

私とグランブルーファンタジー

グランブルーファンタジーというソシャゲがある。

今更説明するまでもないだろうが、サイゲに巨額の富をもたらしているだろうあれだ。

ところで私は所謂アイマスPであるが、アイマスP、特にシンデレラ、SideMをメインとするPは、グラブルプレイヤー(騎空士と呼ぶらしい)兼任が多い。というのも、シンデレラ、SideMはグラブルでコラボイベントがあったからだろう。元ゲームでのカードイラストを元にした書き下ろしに加え、フルボイス(!)である。これに釣られてグラブルを始め、そのまま続いている人が多いというわけだ。

かくいう私も、その釣られてグラブルを始めたうちの一人である。

だが、私はコラボイベントすらろくに触らず、放置することとなった。何故かと問われれば、理由は簡単、難しかったからである。

数年前、シンデレラコラボに釣られてほいほい始めた。何をすればいいのかわからず、気づいたら卯月が仲間になっていた。そしてその卯月とバトルに行ったら、死んだ。

なんのバトルだったかは覚えていないのだが、普通に死んだ。メインストーリーを最低限しかやってない、言わば「無」の状態だったのだから当然である。悪いのはグランブルーファンタジーではなく、何もせず何も調べず死んだ私だ。

そこで今度はメインストーリーを進めてみることにした。

そして、また死んだ。

何度も言うが、グラブルは何も悪くない。悪いのは適当にポチポチしてればなんとでもなるやろと余裕をぶっこいていた私だ。世の中にはなんともならんものがたくさんある。そしてよくよく考えれば、私はターン制のバトルシステムが苦手なのだった。大学在学中の時間の半分はタマゴの孵化と努力値振りに費やした元ポケ廃のくせに、ターン制というのはどうにも相容れないのだ。

そして私は、グラブルを放置した。

何度でも言うが、グラブルに非は何もない。この記事は、よく炎上する「私はこんな理由でこのジャンルをやめました」とか砂かけするクソブログではない。

そんなこんなでグラブルをやめた私だが、卑しいので無料ガチャ期間だけはログインしていた。一応と言ってはなんだが、気になるキャラクターがいたからだ。

名をパーシヴァルという。

名前すらろくに覚えていないが、TLから得た断片的な情報で好きだな〜と思っていた。

そしてそのパーなんとかさんは、恒常ガチャのSSR枠で出るらしい。

全国の家臣の皆様には土下座しなければならない。あとパーシヴァル本人には間違いなく炭にされる。

ともかく、私は無料ガチャでパーシヴァルを引いたら本格的にグラブルを始めようと思っていた。好きなキャラクターがいればその子のために頑張れると思ったし、何よりSSRなら強そうだからだ。

ご存知かもしれないが、グラブルはアホみたいに無料ガチャを引かせてくれる。先日のガチャピンモードとやらで180連も引かされた時はいっそ殺してくれ〜〜〜と泣きながら回していた。結局、今に至るまでパーシヴァルは私のところには来てくれていない。やはりお尻が弱い人などという認識をしているのがよくなかったか。

私がパーシヴァルを求めてガチャ期間だけログインしていた数年のうちに、もう一人気になるキャラクターが増えた。

名をカインという。

カインはCVが寺島拓篤氏だったため、初登場時にTLがざわざわしていた(私のTLには天ヶ瀬冬馬に狂っている人が多く、彼のCVも寺島氏なのである)。その時はふ〜んてらしーもグラブルに出るのね、くらいにしか思っていなかった。

だが、ある時から某フォロワーさんがカインのイラストをTLにアップし始めるようになった。

めちゃめちゃ可愛かった。

そもそもそのフォロワーさんの描く絵はめちゃめちゃ可愛いのである。その上、そのイラストを見る限りカインの見た目は私の好みドストライクではなかろうか。前髪が重めで襟足が長い。それだけで腐女子の心を掴むには十分である。

そして、昨年末のある日、年末のくせに暇を持て余していた私は、ふと思い立って放置していたメインストーリーを進めてみた。

余裕で勝てた。

と言うのも、数年間の無料ガチャでそこそこのSSRを手に入れていたおかげで、それらを編成すれば敵がバッタバッタと倒れてくれたのだ。

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無料ガチャで得たSSRたち

グランブルポケモンである。

なにわろてんねんと言われそうだが、本当に面白いくらい敵が死んでいく。まるで無双シリーズだ。そしてグラブル無双を楽しむ私に、優しいフォロワーさんたちはとあることを教えてくれた。

気になるキャラクターのうちの一人、カインはメインストーリーを進めれば自動的に加入するらしい。

こうして、私のグランブルーファンタジーは始まったのである。

 

カインが登場するのはどうやら80章らしい。現時点で私が進めているのは25章。正直絶望した。ナントカフェスで限定SSRもあるよと教えてもらえたので、早くもそちらに期待し始める。金で殴れば解決すると思っている、悪い大人だ。しかし幸か不幸か、そのナントカフェスは終わったばかりだとのことだったので、とりあえず私はストーリーを進めることにした。しかし、いくら話を進めても、APというのが一向に減らない。スタミナ上限を突破しても、レベルアップするたびに上乗せされていく。なんだこれは、高須クリニックのパズルゲームじゃないんだぞ。

 昔ツムツムを始めたばかりのころに、ハートを50個ももらって爆笑したことを思い出した。

APが溢れすぎていたのは関係ないだろうが、ほとんどの敵はごり押しでなんとかなった。世の中、大抵のことはなんとかなるのかもしれない。私は考えを改めた。たまにボスで死ぬことはあったが、リベンジすると攻撃とHP最大200%アップとかいうチートのおかげでゴリゴリにごり押した。

しかし、あるボスでごり押しが通じなくなった。忘れもしない、67章のナントカだ。忘れもしないが、名前はもう忘れた。ちなみにこの人、今進めているストーリーにもまた出てきている。いい加減諦めてくれ。

そのナントカの騎士が、めちゃめちゃ強かった。彼は回復技を使ってくるため、これまでのごり押し戦法が通じないのだ。攻撃したらした分だけ回復される。積んだ、と思った。もう無理だ。絶対勝てる気がしない。頼みの綱のリベンジも焼け石に水である。

ここで初めて、敵について調べた。やはりこいつには苦戦した人が多いようで、親切な方が色々と解説してくれていた。

ここで私は、初めて自分がキャラクターや武器のレベルをまともに上げていなかったことに気づく。ジョブもずっとウィザードだった(なんか見た目がかっこよかったので)。レベルを上げるため、エンジェルヘイローというクエストを周回し始めた。何周もしていたらヘルとかいうのが出たので、意気揚々と乗り込んだら全く歯が立たなくて死んだ。違う、私の敵はこのヘルとかいうのではなく、ナントカの騎士だ。あの赤い奴を倒さねば、カインには出会えないのだ。2週間後に控えた同人イベントのサンプルをピクシブにアップしながら、とにかくエンジェルヘイローを周回した。キャラクターの上限解放もした。主人公も色んなジョブを経験した。なんでも出来るな君は……。

周回中、飽きたらサイドストーリーを解放した。これまた優しいフォロワーさんが、パーシヴァルはこっちにいると教えてくれたからだ。やはり持つべきものはフォロワーだ。皆、隙あらばフォロワーを自ジャンル沼に落とそうと背中を押してくる。

四騎士が出るよと教えてもらったサイドストーリーを2つほど読んだ(氷炎〜の方は読んだらヤバそうだったのでとりあえず寝かせている)。

 当たり前だがパーシヴァルが出た。

普通に可愛かったので、混乱した。可愛いとは聞いていたが、そういう方面の可愛さなのか。この可愛さはアレだ、もひもひと草を食べているうさぎを見た時の可愛さだ。なんだかこころがぴょんぴょんしてきた。私がぴょんぴょんしている傍ら、ランちゃんは鎖に繋がれたままなのに仲間になってくれたので、そこまでしなくていいよとオロオロしてしまった。

四騎士はぶっちゃけBLがどうとかいうより、ずっと見ていたい微笑ましさだった。親ライオンと3匹の子ライオンを見ているのと同じ気持ちだ。私が清少納言だったら、枕草子にその様子を記したであろう。いとあはれなり。

 

そんなこんなでレベル上げを続けていた。どっかのサイトでは戦力40000ほどでクリアしたとか書いてあった気がするので、それを目標にしていた。しかしレベルを上げども上げども、我が団の戦力は37000にも満たない。

こうなりゃヤケだと攻略サイトに載っていたカタリナさん、リリィちゃんと共にあの憎っくき赤い騎士の元へ乗り込んだ。

勝ってしまった。

友人に武器スキルのことを教えてもらったくせに、全くそのことを考えずに編成した武器で勝ってしまった。それなりに水属性のSSR武器が揃っていたのと、リリィちゃんを引いていたのが幸いだった。

こいつさえ倒してしまえば後は敵無しだ(知らんけど)。その後もお得意のごり押し戦法で、水を得た魚のようにメインストーリーのボスを撃破していく我が団。属性なんて関係ねぇ!と光パでとにかく殴る殴る。というかグラブルの属性相性が未だに覚えられない。風タイプって何だ?なぜ炎が風?に強いんだ?地面が水に強い?炎に地面が等倍?ポケ廃時代どころかもう20年近く付き合ってきたポケモンのタイプ相性がどうしても頭に浮かぶ。ポケモンと違って戦ってる最中は常に左下に表示されていたので助かったが、火が風に強いのは未だに納得がいかない。火を吹き飛ばすんだから風の方が強いのでは?思えば昔から、パーがグーに強いのが気に食わない子供であった。

何はともあれ、属性不利など気にしない脳筋団の我々は、順調にストーリーを進んでいった。

 

そしてようやく、その日が来た。

夢にまで見たカインだ。比喩ではなく、マジで夢に出てきた。

グラブルを本格的に初めて、約半月経った頃だった。フォロワーさんにもたくさん祝福された(誕生日の時より)。碇シンジばりに「おめでとう」の言葉をかけられた私は、生きててよかったと母に感謝した。

頭がおかしくなったのか、スクショを連写して謎のスピーチを始める始末である。

はしゃぎすぎたあまり、雑魚にやられるという大失態。ごり押し脳筋団とはなんだったのか。

まあもうなんだって良い。ようやく当初の目的の一つを達成できたのだ。カインに出会って初めて、メインストーリーをフルボイスで聞いた。これまでのストーリーは全部すっ飛ばしたため、知らない名前がたくさん出てきて困った(あたりまえ体操)。そして、思っていたよりふにゃふにゃしたカインのキャラクターに、私の中の腐女子の部分が「無理〜〜〜〜〜〜〜」と天を仰ぐ。

お前!てへぺろ☆とかするキャラなのか!お前お前お前~~~~~!!!

腐女子の私が怒り散らかして虚空をビシバシ指さす。情緒が滅茶苦茶になると、すぐ推しに全責任を押し付けようとするのが腐女子の悪い癖だ。 

友人と飲んだあと家でストロングゼロをキメていた私は、もはや腹を抱えてうずくまるしかなかった。本能の赴くままに暴れては家を破壊しかねない。今の私ならシンゴジラでも倒せそうだ。そんなことを考えながら、ストーリーを進めた。

 

結論から言うと、ドドドドドドドドドンピシャだった。友人に私が作ったオリジナルキャラクターかと疑われるほどだ。もしかすると未来の私がサイゲに就職して生み出したのかもしれない。それほどドンッッッッッッッッッピシャだった。

詳しくは省略するが、つまりはこういうことなのだ。過去に私を狂わせてきた男たちが、カインという一人の男に集約されている。そらオリキャラだと疑われても致し方ない。まるでこれまでの伏線を全て回収されたような気持ちだ。当然、これまでの推しも伏線のつもりで狂っていたわけではない。ラブーンの話がブルックで回収されたときと同じ感情が、私の中で渦巻いている。これを狙って展開する尾田栄一郎は天才だと改めて思った。

 

そして本日。

ここまでたどり着いた。人によっては「108章」でピンと来るかもしれない。というかピンと来た人はおそらく仲間だ。

腐女子はすぐキレる。なぜキレているのかは、あまり言うとネタバレになるかもしれないので黙っておく。まあ、察してほしい。

 

昨年の12/28に再開してから、我ながらよく一気に駆け上がったと思う。しかしメインストーリーはあと少し残っている。どうせなら全部クリアしてから書けばよかったのでは?と思われるかもしれないが、前述の通り今の私は正常ではないのである。

心踊るアンコール沸かすダンスダンスダンスヒウィゴー。とにかくいったん思考を落ちつけたかったので、こうしてこれまでの冒険の軌跡を記してみた次第である。

書いてみて思ったのが、ジャンルにハマるというのは偶然の連続なんだなあということだ。フォロワーさんがカインやパーシヴァルのことを呟いていなければ、アイマスがコラボしていなければ、無料ガチャ期間がもっと渋ければ、年末がもっと忙しければ。私はきっとグランブルーファンタジーを放置したままだった。カインもパーシヴァルも知らないまま、墓に入っていたことだろう。それはそれでいいのかもしれないが、今の私はグラブルを再開してよかったと思っている。

なるほど、他人を沼に嵌めたければ、常に背中を押し続けるのではなく、沼までの道を丁寧に舗装して誘導しつつ、淵から覗き込んでいるところを突き落すべきなのだ。

ところで、モバゲーの方のアイドルマスターSideMが気になるという方がいれば、ぜひお声掛けいただきたい。フレンドになっていただければ、2週間後にはあなたのプレゼントボックスに有り余るマニーと山村をお届けしよう。