頭痛が痛い

怪文を綴る腐女子

クッキークリッカーから逃げるな

ここ数日、毎日寝ても覚めてもクッキーのことを考えている。

私の頭の中は、3000兆枚のクッキーでいっぱいだ。毎秒3500億枚増えるクッキーらが愛おしくてたまらない。我が子を抱く母親はこんな気持ちなのだろうか。おおクッキーたちよ、健やかに増えておくれ。

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そう、Cookie Clickerだ。

 

nuwton.com

先日こちらの記事がバズっていたので、ご存知の方も多いだろう。何より、かつてプレイしていたという方も珍しくはないのではないだろうか。

2013年9月中旬、世はまさに大クッキー時代だった。タイムラインのみんなが、男も女も猫も杓子も狂ったようにクッキーを増やしていた。

(2013年当時の私のツイート)

普段は流行りものにはなかなか手を出さない天邪鬼でお馴染みの私だが、クッキーだけはなぜか周りに乗っかって始めた。クッキーを増やしてババアを増やして、それなりに楽しんでいた。しかし大クッキー時代はものの数日で幕を閉じ、例に漏れず私もすぐにやめた。

それからクッキークリッカーは定期的にアップデートを繰り返しており、たまに話題になったりもした。だが、かつての大クッキー時代ほどの盛り上がりはもう無い。というより、大クッキー時代が異常だったのだ。あの頃のツイッターをしていた人間は全員、クッキークリッカーか艦これか、あるいは両方をプレイしていた。今はカルト的人気が去って、あるべき姿に戻ったと言ってもいいだろう。

 

4月某日、ふと思い立ってクッキークリッカーを再開した。今思えばあれはババアの啓示だったのかもしれない。ちなみに、上で紹介した記事が公開されたよりも少し前に再開している。私が一人でボソボソとクッキーを焼いていたところ、突如タイムラインがクッキーの話題で埋まったので2013年にタイムスリップしたかと思ったら、例の記事がバズっていたのである。変な偶然だ。

以前流行りに乗って始めたときはスマホでやっていたので、データは残っていなかった。久しぶりに訪れた画面では、うんともすんとも言わないクソデカクッキーがひとつ、デンと鎮座していた。私がかつて億単位で生産していたクッキーはどこへいってしまったのだろうか。たくさん雇ったはずのババアたちも、誰一人残っていない。悲しみを背負いながら、クッキーをクリックした。クッキーはひとつだけ増えた。

プレイしたことのある皆様ならご存じだろうが、クッキークリッカーは増やしたクッキーを元手にクッキーを自動生産する施設を増やし、生産効率を上げることが主な目的だ。しかし最初から自動でクッキーが生まれるわけではない。始めたてはまず自分でクリックしてクッキーを増やすのだ。なぜクリックしただけでクッキーが増えるのか、気にしても仕方がない。クッキーとはそういうものなのだ。ビスケットだってポケットに入れて叩いたら増えるし。

質量保存の法則を完全に無視して、カチカチと地道にクリックして得たなけなしの15枚のクッキーを、カーソルと交換する。10秒に一度自動でクリックしてくれるカーソルだ。これでひとまず自動生産化には成功したわけである。しかしまだまだ自分でクリックした方が早いので、クリックしてはカーソルを増やしていった。

クッキーが100枚を超えたところで、ババアと交換した。

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これは70人のババアを雇ったときのキャプチャ

ババア久しぶりじゃん!元気Uてナこ→?ゥチゎちょ→元気ょワラ

懐かしのババアにテンションが上がって縄文時代のギャルになってしまった。このババアは、なんと1秒に1枚のクッキーを焼いてくれる。ギャルもテンアゲだ。ババアのおかげで、Cpsはようやく1を超えた。ちなみにCpsというのはCookie per second……クッキー生産量の単位だ。1Cps=毎秒1クッキーである。こんなに生産出来たら十分だと思うかもしれないが、まだまだ序の口。あの餃子の王将だって、餃子一日100万個、すなわちGps(Gyouza per second)は11餃子なのだ。目指せ王将、超えろ王将。いつもお世話になってます。王将の定食についてくるスープ、メインの味が濃すぎて最後に飲むと完全に白湯。

 

ちなみに王将は一瞬で超えた。

 クッキークリッカーの醍醐味は、このハイパーインフレだ。王将なんて所詮人の手で生産しているだけ……こちらにはクッキーの種からクッキーを育てる農場や、生地とチョコチップを掘り出す鉱山まであるのだ。さすがに王将も餃子農場や餃子鉱山までは持ってまい。もちろんババアもたくさん雇ってたくさん生産してもらっている。先日の記事で「グラブルで強くなりてぇ」などと嘆いていたくせに、古戦場から逃げてクッキーを生産する騎空士、それが私。風古戦場で華々しいデビューを飾る予定だったランちゃんが泣いている。

いや、ランちゃんだって、団長が一生懸命作ったクッキーを食べれば笑顔になるはずだ。団長はみんなの笑顔が見たくてクッキーを生産しているのだ。

いやでも、さすがに毎秒4000枚も作ったらグランサイファー総出でも食べきれない。315プロも呼んできたら、柏木翼でワンチャンあるか……?毎秒4000枚も増えたら、栗まんじゅうもビックリだ(栗だけに)。ドラえもんならとっくに宇宙空間へ飛ばされているが、私はとにかく増やし続ける。

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なんならむしろ、宇宙から輸送してくる。

それはもはや生産していると言っていいのだろうか?しかしクッキークリッカーでは、疑問に思うことがもはや無駄だ。納得できるところを探す方が難しい。ちなみに私はひとつも見つけられなかった。

上でも少し触れたが、クッキークリッカーはこまめにアップデートを繰り返しており、ただクッキーを増やすだけではなく、様々な要素が追加されている。それについては上で紹介した記事を見てもらった方がいいのだが、とりあえずこれを見てもらいたい。

これが、ババアポカリプスだ。

突然何を言われたのか全然わからないと思うが、とにかくこれがババアポカリプスだ。私もよくわからないが、なんでも全宇宙のババアが精神の統合を始め、それが進むと肉体や意識もひとつとなるらしい。人類補完計画か?我々にとっては人類ポカン計画だ。

ちなみにババアポカリプスを購入しようとするとめちゃくちゃ警告される。赤い部屋じゃないんだから、ポップアップで警告するのをやめろ!めちゃくちゃビビるんだから!まあ購入しますけど。

しかし50000億歩譲ってババアが統合思念体となるのはいいとしても、せっかく作ったクッキーを片っ端から食べていく虫はなんなのだ。

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キモいわクッキー食べるわキモいわで良いところがないかと思われた虫だが(そもそも虫か?これ)、調べてみるとどうやら食べたクッキーは体内に溜まっているらしく、潰すと溜まっていたクッキーの1.1倍にして返してくれるらしい。なるほど、それなら話は別だ。クッキーを増やしてくれるやつに悪いやつはいない。虫はしばらく飼うことにした。よくよく見れば、一心不乱にクッキーをむさぼる姿も、ときどきピクッと動くさまも愛らしい。頂点から時計回りに、順番に十刃(エスパーダ)の名前をつけることにした。ちなみに私の好きな十刃はアーロニーロ・アルルエリである。

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久保帯人、名づけのセンスがありすぎる。私に子供が生まれたら久保帯人に名前をつけてもらおう。

ちなみに、彼らはその後2日ほどで全員潰した。 上の画面だともう誰が誰かすらわからない。グリムジョーもウルキオラも、私が三回クリックしたら呆気なく四散した。

 十刃を潰して得た大量のクッキーで、プリズムを購入した。光をクッキーに変換するだけあって、めちゃくちゃクッキーが増える。とうとう京の単位が見えてきた。この頃から私は24時間クッキーのことしか考えられなくなってきた。

 桁数もバグってくる。仕事で後輩に「10回転も発注したら200個になりますけど、多すぎますかね?」と言われてゼロが12個くらい足りなくないか?と思った。200個、あまりにも頼りなさすぎる。四捨五入したら余裕で0だ。こちとら毎秒数千億のクッキーを生産しているのだ。あまり舐めないでいただきたい。しかし私は出来る先輩なので、10億回転と言いたいところをぐっとこらえて、「20回転いっとこう」と後輩の背中を押した。後日、上司に多すぎだと怒られた。

 

とりあえず、現時点では常にババアポカリプスを発生させている。トータルでいえば虫のおかげで生産効率は上がっているし、購入したいものがあれば虫を潰すという貯金みたいな感覚で使っている。ちなみに今の虫は今までで一番長生きだが、まだ名前はつけていない。というか最初の十刃以来つけていない。特に名づける意味もなかったからである。

通常のクッキークリッカーでは時々画面上に金色のクッキーが現れ、それをクリックすると良いことが起こるのだが、ババアポカリプス中はそれが赤色のクッキーに変わる。クリックするとクッキーが減ったり生産効率が下がったりするのだが、完全に誤差の範囲なのであまり気にせずにバンバンクリックしている。

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な~んだ、たったの423兆クッキーか

「台無し!」とか言われても、私はただ赤色のクッキーをクリックしただけなので特に責任も何も感じない。

もちろん、積極的にクリックするからには、赤クッキーはマイナス面だけでなくプラス面も多い。数秒間Cpsが666倍になったり、数十秒間特定の施設のCpsが増えたりする。

あとなんかこういうハチャメチャな画面になって大パニックを起こしたりする(私が)。このクッキーもクリックするたびに数十兆から数百兆のクッキーを一度に得られるので、 めちゃくちゃおいしい。赤クッキーは積極的に拾っていこう。

 

なんだかんだで、この一週間生産したクッキーの総数は5京枚ほどらしい。2013年の私はとうに超えた。しかし、まだまだ足りない。天国に行きたいし、ドラゴンを買いたいし、チャンスメーカーも欲しい。

 もうここまでくると質量保存の法則どころではない。アインシュタインでも裸足で逃げ出すレベルだ。チャンスメーカー、物理的に何なのかも全く分からなくて非常に怖い。

 

そしてたった今、平成が終わって令和を迎え、私のクッキー保有数も1京枚を突破した。たぶん虫を潰したらチャンスメーカーを買える2京くらいまで増える気がする。よし、令和一発目、景気よく潰すか。

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2京どころか14京になって、令和からいきなり腹を抱えて笑ってしまった。

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予想以上に増えたクッキーでチャンスメーカーを買えるだけ買ったら、いきなりうちの生産量の半分を担う主力になった。次の施設の購入には30京のクッキーが必要らしいので、とりあえず次の目標はそこだろう。無からクッキーを生み出している今、もうこれ以上なにをどうして増やすのかは知らないが。

そうこうしている今もクッキーは順調に増え続けているし、潰した虫もまた群がってきた。ミルクの色も変わったし、名声レベルも増えたし、角砂糖も収穫した。順調も順調、順調ロマンチカである。

 

個人的にあまり万人におすすめするゲームではないが、同人をやっている等で長時間PCに張り付いている人はやってもいいのではないかと思う。艦これよりも放置ゲーだし、原稿の合間にちょくちょく見に来るだけでいい。たまに工場を訪問する社長のような気分になれる。

ただ、クッキークリッカー中は桁がガバガバのがばいばあちゃんになるので、刷りすぎにだけは注意しよう。 

しかし自CPの本が億単位であるジャンル、最高すぎるので少し揺らぐ。令和の覇権CPになってみてぇな……。どうにかクリックしただけで新刊が出来ないだろうか。あるいは同人誌を書いてくれるすてきなおばあちゃんでも良い。とにかく、自CPの本が大量に欲しい。

クッキークリッカーから逃げなかった腐女子は、令和でもクッキーを生産しながら自CPの妄想に励むのであった。