あつまれ きくうしの森
「グラブルハリボテランク問題」というものがある。
なんじゃそりゃと首を捻った方も多いかと思うが、私が今考えた言葉なので知らないのも無理はないだろう。誰も問題だと感じていないことをわざわざ取り上げてさも大問題かのように大騒ぎする集団はあの界隈やあの界隈だけで十分なのだが、それはとりあえず置いておくとして、私の話をする。
先日、グラブルでランクが150になった。昨今のソシャゲには大抵プレイヤーのランクというものが設定されており、プレイすればするほど経験値が溜まってランクが上がる仕組みになっている。つまりはそのゲームをどれだけプレイしているかという指針のひとつだ。基本的にランクが上がって悲しいことはない。特にグラブルではランク制限のあるクエストも多いので、上げてナンボなのである。
で、それだけなら構わないのだ。ランクが150になるまでグラブルをたくさん遊んだね~で終わりだ。しかし、グラブルではプレイヤーのランク以外にもやり込み度が問われる部分がある。
ぼーっとレベル上げしてたらいつの間にか自分のランクが頭打ちになってた……でもこれ以上上がりたくない……実力が全然伴ってない……
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年3月23日
プレイヤー本人の実力だ。
ランクの割に強くなくない?という現象、これこそが「グラブルハリボテランク問題」なのである。
グラブルにおける「強さ」というのは、バトルでの立ち回りとか戦略とかよりも先に、「必要な武器やそのための素材をいかに地道にコツコツと集めたか」が重要だ。そこに才能は必要とされない。そしてその素材集めの道中で自然とランクも上がり、編成している武器も徐々に強いものに差し替えられ、ランク相応の強さを手に入れていく――おそらく、これが運営の想定する「理想的なグラブル」であろう。きっとみんな、そうやって一歩一歩着実に階段を上っているのだ。すごいなぁ、私も強くなりたいなぁ……。
なんて言っていたら、こんなところまで来てしまった。
そんな「5000兆円欲しい!!!!」みたいなゴキゲンなフォントで報告されても、私はランク150を超えた自覚は未だに一切無い。というのも、私のランクがこんなに上がったのは上で述べたようにコツコツ素材を集めて頑張っていたからではなく、ただキャンペーンクエストやエンジェルヘイローをグルグルと周回していただけにすぎないからである。そう、グラブルは向上心のないまま適当なクエストを周回しているだけでもランクは上がってしまうのだ。ガチャピンのおかげで水着サンダルフォンが来て、マキラを天井でゲットし、周年サプチケでクリスマスナルメアを得たのが良くなかった。いや良いか悪いかで言ったら良いに決まっているのだが、彼女らのレベル上げのために脳死でキャンペーンクエストを周回したのが良くなかったのだ。カインに延々と八卦斬をさせて団長は後ろでボケ~っと突っ立っていただけなのに、団長にも経験値が入ってしまった。これで一体何を経験して何を学んだというのだ。出席だけで単位が取れる授業か?
なんてここでくだを巻きながらも、本当は気づいている。ちゃんと強くなるための素材を集めるクエストを周回すればいい話だろう、と。
そうだ、毎日真面目にやっていればよかったのだ。
毎日真面目に日課をこなし、今の編成に足りない武器を集めるためにゴブロやエウロペの連戦部屋に入り、適宜必要な素材を求めてマルチバトルを自発し、ゼノナントカもちゃんとシバいておけばよかったのだ。それらを怠ったから、私は今自分の身の丈に合わないランクに困惑している。
現実と同じだ。毎日何もせず怠惰に過ごしていたって、365日経てばひとつ年を取る。実家に帰れば母親から「Aちゃんはあそこの大企業に就職した」だとか、「Bちゃんは海外で留学していた」だとか、オバチャンネットワークによって得た個人情報を聞かされる。それに比べて私は。母に面と向かってそう言われることはないのだが、なんだか胸が痛い。同級生が勉学に励んで日々成長している間、私は何をしていたのだろう……。
そんな現実で重くのしかかっていた何かを、まさか現実逃避のゲームでも感じるとは。私はただカインとイチャイチャしたかっただけなのに、どうしてこんなに苦しめられるんだ。うわ~~~んカインくゅ慰めて~~~~。
カインくゅはいつでも団長のことをよしよししてくれる……ママ~~~ッッ
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2019年8月5日
しかしカインでオギャったところで、彼は私より年下なのに将軍だし歴史の教科書に載るレベルの偉業を成しているので、余計に私が惨めになるだけだった。ぴえん。
もういやだ!こんなゲームやめてやる!やめてやるからな~~~~~っっっ!!!!!
うぇい #どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/V7GmN7ZaOA
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年3月19日
無人島に来た。
これで #どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/xhxFtNM0Xb
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年3月19日
実年齢と中身のギャップ、ランクと実際の強さのギャップに悩まされて夜しか眠れなかった私は、はらぺこげんき島という衰弱しているのか体力満タンなのかよくわからん島に移住することを決めた。
こうした現実逃避を続けているから余計に駄目になるのでは?
なかなかハイセンスなお部屋ですわ~~~~~~!!!!!! #どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/mwiUUVQeXY
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年3月22日
どうぶつの森は良い。誰も成長を求めてこない、優しい世界だ。釣りをしたければ釣りをすればいいし、虫が欲しければ虫網を振り回せばいい。プレイヤーのランクなんてものは存在せず、レベル上げに勤しむ必要もない。まめつぶから買ったショボい釣り竿でもマグロは一本釣り出来るし(しかし店で「ショボい」と名のつくものを売るのはどうかと思う)、タランチュラを捕まえるのに誰かが救援で入ってくるのを待たなくていい。
なにより、要求される素材がわかりやすくて良い。フライパンはてっこうせきが2つ。なんてシンプルなんだ。チンパンジーでもわかる。 これがグラブルなら、「真なる鉄のアニマ」だの「ヘラクレスオオカブトのマグナアニマ」だのを要求されていたところだ。ヘラクレスオオカブトのマグナアニマを集めるためにヘラクレスオオカブトHLを自発するためのトレジャーを交換するために「森の魂」だの聞いたこともない素材を求められることもない。
ワイ「銀天の輝きとかいうのが足りんな」
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2019年12月4日
wiki「ジオーダーグランデの自発で落ちるで」
ワイ「ほんならさっそく自発するやで」
ジオーダーグランデ「調停の明星がいるで」
ワイ「なんやそれは」
調停の明星「白き魂&黒き魂と交換やで」
ワイ「えっ何……なんやそれ……一個もわからん……」
私より虫捕り下手な奴おる??? #どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/3Z2P1q1nh4
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年3月24日
虫取りが致命的にヘタクソでも、誰にも迷惑をかけない。以前初めてプロトバハムートを自発した際、グラブルが下手な私は大いなる破局をモロにくらって普通に死んだ苦い思い出が蘇る。しかしここ、はらぺこげんき島ではそんなことを気にしなくていいのだ。プロトバハムートに挑まなくたって、毎日島中の素材をかき集めるだけで大抵のものは作れる。装備もショボいあみを一段階上限解放した普通のあみで十分だ。
笑うことを思い出した #どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/KV0dZeu63T
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年4月3日
無人島での気ままなスローライフのおかげで、私は笑顔を取り戻すことが出来た。そうだ、ゲームとはこういうものだ。何も苦しみながらプレイする必要なんてない。このくらいゆるくのんびりプレイ出来ればいいのだ。
「ほしのかけら」なる素材だって、お星さまにお祈りするだけで翌日にはちゃんと海岸に打ち上げられている。とても気楽だ。「天星器の欠片」なんて、古戦場で同じ敵を何百回と倒しまくってヒィコラ汗をかきながらやっと集めた武器をこれまたヒィコラ泣きながら強化してさらにそれを砕いてやっと手に入るというのに。同じ「かけら」でもこうも違うものか。もう私は「かけら」のために古戦場を走らなくてもいいのだ。
そうだ、もう古戦場は……。
古戦場かぁ……。
ロペ連戦がんばったマン pic.twitter.com/36sZa3ZMcl
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年4月2日
やはり古戦場からは逃げられなかった。
去年ならぼっち団だったので逃げても自己責任だったのだが、昨年末からとある団にお邪魔しているので、身を置かせていただいているからには頑張らないとな……と、私は手にした虫取り網を剣に持ち替えた。(※1)
(※1)一応補足しておくが、私が所属している団は決して走ることを強制していない。もちろんノルマもないので、単に私が一人で頑張ろうと腰を上げただけである。
やっとこの段階だからグラブル向いてなさすぎ
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年4月2日
引退した方がいい pic.twitter.com/pgArNariH8
初めてのマグナ石4凸は、リュウグウノツカイリヴァイアサンになった。ランク150にもなってまだそこかよと言われれば返す言葉もないのだが、もう気にしないで自分のやりたいようにやればいいかなと開き直ることにした。
そして今気づいたのだが、前回のグラブル日記もグラブルに愛想をつかして他のゲームにうつつを抜かしてはまたグラブルに復帰する話だった。
歴史は繰り返すということだろうか。いや、単に私の学習能力が著しく低いだけである。たぶん数か月後にもまたグラブルなんてやめてやる!と言い出すに違いない。なんだかDV夫から離れられない妻のようだ。違うの、誤解なんです……。彼、確かにちょっと乱暴なところはあるけど、悪いのは私だから……。
なんて健気な奥様を演じてみても、この場合悪いのは私一人で、私が勝手に一人で暴れて一人で傷ついて一人で無人島に逃げて一人でノコノコ帰ってきただけなのである。
そんな独りよがりな私を待っていたのは、顔面偏差値で東大に入れる水パの人たちであった。私は未だにグラブルのことを顔が良い男を集めるゲームだと思っている節があるが、それでもあまり困らないことに最近気づいた。なぜならみんな顔が良いから。
こんなに顔がいい集団なのだから、2100万チャレンジなんて余裕のよっちゃんだ。マグナ石も4凸したし、運営が5凸のマグナ武器もくれた。よっしゃやってやるぜ!行くぞランスロット!ヴェイン!サンダルフォン!ウオオォォォ~~~~~!!!
もう今日はポケモンしよ
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年4月4日
#ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/Kl99k4p3SS
— ᕱ⑅ᕱ て ふ め ゅ ぴ ໒꒱⋆。* (@tehu_pipipi) 2020年4月4日
国際孵化楽し~~~い。